今回は、半年間小学生のバスの添乗をして、発見したことについて説明していきます。
自分の卒業した私立の学校のバスです。
バスについて直接ではなく、バスを通して、子供たちについて分かったことを話します。
結論:子供にも、感覚に基づいた独自の集団心理があります。
集団心理とは、群集状況のもとで醸成される、群集に特有な心理のこと。群集心理ともいう。
集団心理 - WikipediaWikipediaより引用
子供がおしゃべりしない
私が添乗したバスは、小学生のおしゃべりは基本禁止で、
騒がしくなれば、私が注意するようになっています。
バスには、小学校1年生から、小学校6年生の子供がいて、
始めは、うるさくなることを覚悟していましたが、
しっかり気を配ると、意外と静かにしてくれるんですよ。
日々の「最初の5分」
意外と静かにする日もあれば、騒がしい日もあるので、最初は、
最初は様子を見る
子供たちがバスに乗るとき、毎回最初の5分位は静かにするんです。
これは想像できたことなのですが、子供たちは様子を見てから、
「喋っていい空間」なのか、「喋ると注意される空間」なのかを
なんとなくで判断します。
このなんとなくが、子供の世界では、とても大事なのでしょう。

これは私の憶測ですが、子ども同士でのいじめや、無視、嫌がらせなどは、このなんとなくの考えがすれ違って、おこるものではないのでしょうか。
現に、子ども同士でのいじめについて聞いても、「なんかうざかったから」や「なんとなく」と答える子供が多くいます。
複数人のときは、提供者が一人
子供たちが二人以上(主に三人、四人)で話すとき、話題の提供者は基本的に一人です。
流れでいうと、
- Aくんが話題を提供。
- Bくん、Cくん、Dくんがその話題について話したりする
- 話題が抽象的になっていく。
- 話題がそれていく。
この4段階の4つ目(話題がそれる)は、子供たちが複数人で話すときの重要なポイントです。
例えば、

この前犬が~

へ~犬って、

うん、けどペットだから~

ペットだと~

猫もそうなの?

いや、猫と犬は~
上の吹き出しの会話でいうと、
一つ目で話題の提供があります。2つ目でその話題を掘り下げて、
3~4つ目で、犬からペット全体へと話題が抽象的になりました。
5~6は、話題がそれて猫について話します。
今回の例は二人でしたが、実際は、より人数が増えないと、このテンプレートに合うことは多くないでしょう。
しかしこの話題の中心には、犬がいます。話題はそれるのですが、犬については終わっていません。
ですがこの話題も終わってしまいます。そうなると、新たな話題の提供者が現れます。
このサイクルが、子供たちの会話です。
注意して収まるタイミング
本来最も望ましいタイミングは、
話題が終着したときです。
しかし、子供の会話なので、途中でヒートアップすることもあります。
ですがそれでも、悪いタイミングで注意すると、自分は子供を黙らせたのではなく、
その話題を無理やり終着させただけです。
新しい話題が生まれ、またヒートアップするのは見えています。
そこで、するべきなのは、「終わらせる注意」ではなく、「話題をそらす注意」です。
なぜかというと、子供たちは、話題がそれていくたびに、それについて考えていく必要があるからです。
一つの話題にとどまればとどまるほど、掘り下げる時間は必要になり、それに伴って、どんどん子供たちもテンションが上がります。
なら、どこで注意すればいいのか。
答えは、話題が抽象的になった時です。そのタイミングが一番子供たちの話題がそれやすく、
子供たちも落ち着きやすいタイミングだからです。
なんといって注意するか
シンプルに「静かにして」などでは、話題を終わらせるだけです。
注意する側からすれば、少し面倒かもしれませんが、「面白い話だけど、ちょっと声小さめでお願いしていい?」といいます。
我々は、ペットのしつけをしているわけでもありませんし、その保護者でもありません。
なので、わざわざきつい言葉を選ぶ必要はありません。
話す事自体は否定せず、声を抑えてもらうようにすれば子供たちは「邪魔になっているのか」と思ったりします。
なんとなくでいろんなことを決断できる子供たちは、こちらに配慮するつもりで、静かにしてくれます。
最後に
これはあくまでも、私の経験に基づく考えと憶測です。
「違うのではないか」と考えられたら、コメントで教えてくだされば、幸いです。
今後もバスについての経験を話していこうと思います。
今回は以上です。
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